リュートのチューニングとピッチについて解説しよう。リュートのチューニングは、ギターやコントラバスと同様、4度を基本としている。6コースのリュートは少し変則的であり、1コースから、4度、4度、3度、4度、4度となっている。今日のルネサンスリュートでは、第1コースをgとし、以下をd、a、f、c、gと調弦することが一般的である。過去の文献をみると、第1コースをaにとる調弦法もあったとされる。また、盛期ルネサンスにおいては、第5コースの複弦をオクターブに調弦することもあったそうだ。7コース以上のルネサンスリュートやアーチリュートでは、1コース増えるごとに全音下の音を付け加えるのが原則となる。7コースの楽器では第7コースを、8コース楽器では第8コースを、第6コースの4度下に調弦することが多い。14コースのアーチリュートでは、第1コースをgに調弦すると、最低音はf”に達する。